時々、らぼ?

健康、趣味など、いつもの毎日で、ちょっとした実験をしたり、しなかったり。

とあるHSP(推定)の頭の中

こんにちは、マンタです。

以前紹介したとおり、HSP(推定)です。

診察・診断は受けていませんが、症状的にHSPなので、推定ではありますが、HSPの社会人です。

 

今回は、いわゆる「頭がぐるぐるする」とか、「ちょっとしたことで傷つく」ということを、できる範囲で説明したいと思います。

もちろん、私個人的な体験に基づくものなので、必ずしもみんながそうだ、といえるわけではありません。

一例として、参考程度に、どうぞ。

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「頭がぐるぐるする」

一つのことで考え込んでしまう、悪いことばかり考えてしまう。

ほかのサイトではこのような表現がされることが多いように思います。

 

しかし、これだと、「考えないようにすればいい」「ポジティブに考え方を直しなよ」と言われがちです。

確かに。私でもそう思います。

 

多分ですが、HSPの方が言うところの「頭がぐるぐるする」は、並みのものとは少し毛色が違うのではないかと思うのです。

 

私の場合はこんな具合です。

 

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強制両耳ヘッドフォン

この「強制両耳ヘッドフォン」が一番近いのではないかと思います。

 

例えば、永遠と罵詈雑言、あるいはこちらを責め立てるような言葉ばかりが聞こえてくる、ヘッドフォンがあるとします。

これを強力接着剤で無理やり両耳にくっつけられ、音量マックスで流され続ける。

ポジティブに考える、楽しいことを考える、そんな暇はありません。

いかに考えることをやめようとしても、大音量の罵詈雑言は、思考を侵食していきます。

抗える人間がどれほどいましょう。

相当の拷問だと思います。

 

私の場合は、これが長期間続きます。

何か失敗をしたり辛いことがあった後は、少なくとも1~2日。

月経困難症が月に約1~2週間ほどあるので、この間も強制ヘッドフォン状態です。

 

それでも、抗おうとはしています。

必死に頭を空っぽにしようと、単純作業を一日中続けたり、匂いや音などの操作で、どうにか気をまぎらわしています。

こんな状態では普通の会社に通勤するのは難しいです。

なおも抗い、働いている方は、本当にすごいと思います。

 

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「ちょっとしたことで傷つく」

涙がこぼれやすい、傷つきやすい。

HSPの方の記事を読んでいると、こういった体験が多く載せられているようです。

私も例にもれず、涙が出やすく、傷つきやすい。

 

これを、「心が弱い」「叱られなれてない」「甘えている」と取る人は少なくありません。

「泣けばいいと思ってるんでしょ」とか「なんでそんなことで?」と聞かれたことは数知れません。

あぁ口惜しい!

 

確かに、はたから見ればすぐ泣く、すぐ傷つくかもしれませんが、実際は違うと思うのです。

心は人並みに強い人も多いし、叱られればつよくなるわけでもないとかんがえています。

 

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「人より受ける衝撃が大きい」

たとえば、「黙れ」と言われたとしましょう。

とあるHSPであるマンタは、この一言を受けてどうなるでしょうか。

 

これは、「静かにしろ」以上の言葉となって突き刺さります。

なぜか。

 

まず、言葉それ自体。

自分はそれを使うとき、どういうときかと考えます。

「黙れ」は命令口調ですよね。

命令口調は、よっぽどの緊急時、もしくは怒りがたまっていなければ使いません。

しかし、緊急時ではなかったのに言われたとき。

この一言に「怒り」という感情を読み取ります。

 

さらに、言葉の指し示す範囲です。

「黙れ」は「しゃべる」の否定形です。

つまり、否定言語です。

どこからどこまでを否定しているのかを悟ってしまいます(それがでたらめでも)。

 

(今は大声を出したら危険だから)「黙れ」

(お前の声がうるさいから)「黙れ」

 

()の中の部分を想像するわけです。

しかし、前半の場合は、そうそう訪れません。

自然と、「お前の声がうるさいから」という()部分を採用することとなります。

ここで、「自分の存在を否定された」という裏の意味を悟ってしまいます。

 

さらに口調です。

「黙れ!」 と叫ばれれば、純粋に打撃が生じます。

以前も説明したような、頭を殴られたような感覚です。

「黙れ・・・」とすごまれたときには、怯えが生じます。

首を絞められたような感覚です。

 

動作も加わります。

しかめっ面だったり、怒った顔であるほど強い感情にあてられダメージを受けます。

叫ばれるのと同等程度の打撃が生じるんです。

 

これ以外にも、環境、状況、相手のことをどれだけ知っているか、相手がどういう人物か、などによって、ダメージが加算されたり減算されたりします。

 

最後に導き出された最終ダメージが、まとめて一度に降りかかります。

ここまでコンマ数秒程度の出来事なわけです。

 

イメージがしにくい方は物理的に考えてください。

 

「黙れ」という言葉を言われたとき、

ナイフで腹を刺され(怒りの感情)

顔を踏みつけられ(存在の否定)

首を絞められ(強い口調)

頭を殴られる(険しい表情)

 

これだけのことを一度にされれば、再起不能なほど痛くて苦しいはずです。

悔しいし悲しいし、涙がにじむのも当然です。

 

もちろん、同じ言葉を同じように言われても、デコピンされた程度にしか感じない人もいます。

 

ただ、HSPの中には、これだけの大事件となっている人もいることを、心の片隅においてやってください。

 

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じゃぁどうしろってのよ ~周りの人と、HSPの人、双方~

HSPの人が周りにいる方へ

HSPの周りの方は、これを知っても困惑する方がいらっしゃるかもしれません。

 

「特別扱いすればいいのか?」

「腫物に触るみたいに優しく扱えってことか?」

 

いいえ。

むしろ、私は「話す」「理解しあう」ことが一番の近道だと考えます。

 

HSPは「繊細さん」と言われる通り、共感性が高いのも特徴です。

つまり、人間性を理解してもらえれば、HSPの方は、むしろ強い味方となってくれるはずです。

例えば、どうしても強い口調でしか話せない方、表情が少ない方もいらっしゃるでしょう。

「強い口調でしか話せないけれど、優しい人」「表情は少ないけれど、楽しい人」など。

こういった方々でも、共感性を高めることにより、HSPの方は問題なく会話ができるようになる場合があるように思います。

相手の性格をある程度把握できていれば、どのような意図でその言葉を使ったのか、表情だったのかが予測できるからです。

 

HSP(というか、マンタ)にとって一番怖いのは「何を考えているかわからない人が、突然強い言葉で怒ってくること」です。

どうして強い言葉が出たのか。

なぜ怒っているのか。

そもそも怒っているのか?

わからないと、恐怖が増すとともに、ダメージは大きくなるんです。

 

しかし、ある程度長い付き合いがあり、性格を把握できている人に関しては、強い言葉や表情でものを言われても、涙が出ることはありませんし、打撃を受けることもありません。

表情や言葉の理由がわかっているからです。

 

ですから、職場や学校など、身近にHSPの方がいらっしゃいましたら、「こいつはすぐ泣く」と決めつけ、距離を置くのは、逆効果です。

距離を置くほど言葉は届かなくなってゆきます。

どうして泣くのか。どんな言葉がどうして刺さったのかを、できる範囲で聞いてみてください。

 

共感できなくても問題ありません。

パターンとして理解する、と同時に、自分がどうしてそういう言葉を使ったのか、そういう表情・態度だったのかを説明してみてください。

すると、「あぁ、なんだ」と納得できるところがあるかもしれません。

 

HSPの方は細かいところに気が付いたり、思わぬ気づかいができたりする方もいらっしゃいます。

味方につければ強味もうまみもたくさんあります。

 

ぜひ、お試しください。

 

HSPでお悩みの方へ

そして、HSPの方は、自分がどうして泣いてしまったか、傷ついてしまったかを、とりあえず周囲に伝えてみてください。

一人でも理解を示してくれる方がいらっしゃれば、その方を通して、ほかの人に伝えてみてください。

間に立つ方がいた方が、説明もしやすくなるかもしれません。

 

もしどうしても、だれにも伝わらず、理解されないようだったら、すぐに人を変えましょう。場所を変えましょう。

 

どうしても理解しようとしない、できない、共感できないものは信じられない、という方は少なからず存在しています。

無理に説得しようとしても、「面倒くさい」とそっぽを向かれることも。

 

ダメージが少ないうちに、新しい場所を見つけましょう。

私は、もっと早く場所を変えればよかったと、後悔している身です。

 

同じように後悔する人が、少しでも減ることを、願っています。

 

それでは。

マンタでした。